ブルゴーニュ地方の村名のピノ・ノワールは大きな森のような深みがあります。

ブルゴーニュ地方の村名のピノ・ノワールは大きな森のような深みがあります。

ヴォーヌ ロマネ ヴィゴ・ファブリス 2015 と ジョゼフ・ドルーアン ボジョレ・ヴィラージュ ヌーヴォー 2021 を比較試飲しました。

 

ヴォーヌ ロマネ ヴィゴ・ファブリス 2015

地域:フランス ブルゴーニュ ヴォーヌ ロマネ

品種:ピノ・ノワール

製造元:ヴィゴ・ファブリス

外観:ルビーのように赤々しているが、エッジが赤茶色になり始めている。

香り:深い森にある腐葉土のニュアンス

味わい:熟成により緻密なストラクチャーとなめらかさが増し、

チェリーブランデーやなめし皮の要素が加わります。

 

「ブルゴーニュの丘の中心に輝く宝石」と讃えられ、

ブルゴーニュ地方の中で最上のアペラシオンと評されるヴォーヌ・ロマネ。

ヴォーヌ・ロマネの土壌は、石灰岩の岩層の上にある、

粘土が混じった石灰質土壌が基礎となっています。

粘土質と石灰質の2つの異なる土壌が起因となって、

力強さとエレガンスの両方を兼ね備えたワインが造られるのです。

ヴォーヌ・ロマネの特筆すべき点は、なんと言っても絢爛豪華なグラン・クリュの数々。

フラジェ・エシェゾー村に2つ、ヴォーヌ・ロマネ村に6つと合計8つのグラン・クリュが位置し、

かの有名なロマネ・コンティをはじめとし、

ロマネ ・サン・ヴィヴァン、ラ・ロマネ、リシュブール、エシェゾーなど、

ワインをあまり飲まれない方でもその地名を聞かれたことはあるのではないでしょうか。

 

ジョゼフ・ドルーアン ボジョレ・ヴィラージュ ヌーヴォー 2021

地域:フランス ブルゴーニュ ボジョレ

品種:ガメイ

製造元:ジョゼフ・ドルーアン

外観:クリアな紫色

香り:スミレやボタンの花、ラズベリーのような軽やかな香り

味わい:フルーティーでありながら、豊かな果実味がやや長めのアフターとともに続きます。

11月の第3木曜日はボジョレ・ヌーヴォーの解禁日で、

毎年、ボジョレ・ヌーヴォーを数多くの小売店がイベント販売するのが定番となりました。

しかし、ボジョレ地区はヌーヴォー(新酒)だけを造っているわけではありません。

ボジョレ地区にもAOCがあり、その最上位に位置するクリュ・デュ・ボジョレーは、

年々、ワインの質が向上し、高い評価を得ているものもあります。

私は飲んだことがありませんが、上質なガメイが熟成すると、

ピノ・ノワール以上に味わい深いワインに化けるとも言われています。


ヴォーヌ ロマネ ヴィゴ・ファブリス は、

もともとの力強さに熟成による深みのあるコクが加わることで、

煮込みハンバーグにマッチします。

 

ヴォーヌ ロマネ ヴィゴ・ファブリス が深みや熟成を感じるのに対し、

ジョゼフ・ドルーアン ボジョレ・ヴィラージュ ヌーヴォー は軽やかで、

同じ肉でも鶏肉のサラダなど、さっぱりしたものの方がよりマッチしそうです。