ミュスカデの熟成したものと若いヴィンテージのものを比較試飲しました。
- 2022.02.17
- 白ワイン
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カーヴ・デュ・シャトー・ド・ラ・モランディエール ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ 2005 と ダヴィッド・エ・デュヴァレ ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー クロ・デュ・フェール ヴィエイユ・ヴィーニョ 2020を比較試飲しました。
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ 2005
地域:フランス ロワール ペイ・ナンテ地区
品種:ムロン・ド・ブルゴーニュ(ミュスカデ)
生産者:カーヴ・デュ・シャトー・ド・ラ・モランディエール
アルコール度数:12%
外観:濃密な黄色
香り:焦がし砂糖、キャラメリゼのニュアンス
味わい:エレガントな酸と濃縮されたミネラル感、熟成によるふくよかさがアフターに続く
自分も勘違いしていたのですが、ミュスカデというのはロワール地方のA.O.C(原産地呼称)で、
正確な品種名はムロン・ド・ブルゴーニュとのこと。
ただ、ミュスカデの名前が一般的に浸透しているので、
ミュスカデといえば、
ムロン・ド・ブルゴーニュ100%でつくったロワール地方の白ワインとして通じるようです。
そのミュスカデの中でも、ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌと名乗るためには、
単なるミュスカデよりも規定が厳しく、1haあたりの収穫量、収穫時のブドウの糖度、潜在アルコール度数、最大の収量等が法律で定められています。
ドメーヌの当主曰く、
「このワインは若いうちに飲むのは厳しいと思います。
しかし、10年ほど寝かせるとまったく別のワインになります。
ミュスカデという品種の本当のすごさを実感していただけると思います」
実際に15年以上熟成されたものを飲んだ時、酸味は失われていないにもかかわらず、
ふくよかな熟成感がすごく、
スティルのシャンパンといえそうなほどの豊潤さを感じました。
ダヴィッド・エ・デュヴァレ
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー クロ・デュ・フェール VV 2020
地域:フランス ロワール ペイ・ナンテ地区
品種:ムロン・ド・ブルゴーニュ(ミュスカデ)
生産者:ドメーヌ ダヴィッド
アルコール度数:12.5%
外観:やや緑がかったクリアな黄色
香り:白桃、アプリコットのニュアンス
味わい:みずみずしいミネラル、ヴィエイユ・ヴィーニョの深み
ワインの木は樹齢が長く、100年以上も生育するものもあります。
長い年月をかけて成長した古木は、地中の奥深くまた広い範囲に根を張り巡らせ、
多層に渡る土壌からミネラル・養分を吸収します。
そのためブドウ果汁に含まれる要素が非常に複雑となり、ワインにもその複雑性が反映されるのです。
ヴィエイユ・ヴィーニョとは、その古木から収穫したブドウによってつくられたワインをさし、
「Vieille Vigne」とか、「V.V.」という表記をされています。
樹齢何年以上の古木がヴィエイユ・ヴィーニョにあたるという明確な規定はないようですが、
一般的に30年以上の古木を指すことが多いようです。
またこのワインのように、アルコール発酵後、
細やかな澱とともに収穫翌年の3月1日まで熟成させれば、シュール・リーと表記されます。
シュール・リーにより、ワインを澱の上で熟成させれば、
発酵を終えた酵母とワインが接している期間が長くなり、
アミノ酸などの旨み成分や多糖類が抽出されます。
ヴィエイユ・ヴィーニョの古木からとれたブドウを使い、
シュール・リー製法で作られているため、ふくよかさとみずみずしさを感じることができました。
どちらのワインも和食や魚介類に非常にマッチします。
魚介のパスタに合わせると、
カーヴ・デュ・シャトー・ド・ラ・モランディエール ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ 2005は豊潤なふくよかさ、
ダヴィッド・エ・デュヴァレ ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー クロ・デュ・フェール ヴィエイユ・ヴィーニョ 2020はミネラル感にフォーカスした味わいが増してきます。
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